伝えることより、知ろうとすること。コミュニケーションで一番大切なこと

「For you」という言葉を知っていますか?

初めてこの言葉に出会ったのは、大学生の頃に参加した有料セミナーでした。

相手のためにやること。相手を想ってやること。

大切だということ自体はなんとなく知っていたけれど、その概念を言語化してもらったのはあの時が初めてでした。

それから何年か経って、仕事でも恋愛でも本気になればなるほど、もう一つ大切なことに気づきました。

あくまでも僕の持論ですが、今日はそのことについて書いてみます。

本気になればなるほど大切なこと

それは——

「伝えたい、じゃなく。知りたい、が大事」

ということです。

自分の想いを知ってほしい。
ビジョンを理解してほしい。
僕のことを、わかってほしい。

人は本気になればなるほど、そう思うものではないでしょうか。

でも、あくまでも僕の持論ですが、それは本質的ではないと思うんです。

何かを伝えようとする時、言葉に魂が乗るかどうかが決定的に違うと感じています。

魂の乗った言葉というのは、自分がそれを「相手にとって必要だ」と心の底から思っているもの。
言葉そのもの以上に、透明な糸のように相手の心とつながっていくものだと思っています。

では、その言葉に魂を乗せるためにはどうすればいいか。

答えはシンプルで——相手を「知りたい」と思うことです。

好きな食べ物は何だろう。
過去にどんな失敗をして来たんだろう。
大切にしてきたことは何だろう。
何が怖くて、何に喜びを感じるんだろう。

恋愛でも、仕事でも、同じです。

相手のことを構成するものを、知りたいと渇望すること。

それがやがて、相手に「伝わる」ものに変わっていく気がしています。

知りたいという気持ちが相手に届いた時、相手もこちらのことを知りたいと思い始める。そこからコミュニケーションが、本当の意味で始まるのではないでしょうか。

「大好きだよ」

そう伝えたとして、その気持ちを受け取ってほしいというのは、実はとてもFor meな発想です。

ならばなぜその人が好きなのか。
その人の好きなことって何だろう。
好きな色は、好きな花は、家族はどういう人で、誕生日はいつだろう。

……その人のトラウマは、何だろう。

そこまで知った時、初めて想いが言葉に乗ると思います。

知って、知って、知って、知って。

いつの間にか心がいっぱいになって——「大好きだよ」という言葉になる。

知って、知って、知って、知って。

いつの間にか、その人と心から仕事をしたいと考えている。

そういうものではないかと思っています。

正直な話をします。

僕はこの「知りたい」という力が、弱かった時期があります。

心から好きで。好きすぎて、自分の気持ちが一方通行になってしまった。

伝えることに必死で、知ることを忘れていた。

もっとその人のことを知っていれば、もっとその人の「やりたい」を聞いていれば——そういう後悔をしたことがあります。

夢にも、仕事にも、大切な人との関係にも。

一番大切なもの。それは、「知りたい」という純粋な気持ちなのではないでしょうか。

最後に

以前、好きな本の中でこんな趣旨の言葉に出会いました。

「好きになってもらおうとは思わない。ただ、あなたの好きなものが好きな人間になりたいんだ」

入間人間さんの作品の中の言葉です。

読んだ瞬間、じんときました。

これだと思いました。

知ろうとすること。それが、For youの本質なのかもしれません。

仕事でも、恋愛でも、大切な人との関係でも——まず相手を知ろうとすることから、始めてみてください。

ではでは。

岡本祥平

プロフィール写真家

岡本 祥平

16歳のころ、スナップ写真を撮るアルバイトがカメラとの本格的な出会いでした。24歳で開業し、以来10年以上、人物写真ひと筋で撮り続けています。

得意なのは屋外でのロケーション撮影。話しながらその人の一番いい瞬間を自然に切り取ること。雑多な街並みの中でこそ、その人らしさが滲み出ると思っています。

ファインダー越しに、一番素敵なあなたを撮れるように。それだけを考えています。

八王子出身。バイクとキャンプが好きで、普段はマーケティングの仕事もしています。人生でやりたいことは「葬式をパーティーにする」「恋人の個展を開いて死ぬ」「小中学生にお金と人生を教える塾を開く」。

まず、話しましょう。

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